いきなりですが、みなさんにお聞きします。
もし皆さんが来日したばかりの外国人で、「誰かに正しい日本語を習いたい」と思っているとします。
その時、「日本人なら誰でも日本語を話せるので、誰もいいから教えて欲しい」と考えるでしょうか?
極端な例ですが、何の専門的な教育も受けていない、その辺にいる人20代の若者に教えて欲しいと思いますか?
私はイヤです(笑)
英語がしゃべれるから先生に
町の英会話学校にいるネイティブ講師のほとんどは、正式な言語教授法に関する教育を受けていません。
多く見積もっても100人中1人いるかいないか程度でしょう。
これは何を意味するのでしょうか?
ズバリ言えば、”正しい英語”を教えてはくれない…ということです。
教えられるはずもありません。
日本人と結婚して来日
日本に興味があり何となく来日
”自分探し”で日本を選び来日
このような形で来日し、手っ取り早く収入を得られるのが”英会話のセンセイ”とばかりに、猫も杓子も先生になってしまうのです。
決して「私は大学で言語学を習得し、正しい英語を教えることができるから、日本に行って教えるぞ!」という人が先生として教えているわけではないのが実情なのです。
それでもなお、あなたは「ネイティブがいい!」と断言できますか?
あなたは日本語を教えられますか?
これは立場を逆にしてみればよく分かります。
あなたは外国人に正しい日本語を教えられますか?
正しい ”てにをは” などの的確な助詞の使い方、動詞・形容詞・形容動詞の正確な活用など、正しい日本語の運用を人に論理的に教えられますか?
尊敬語・謙譲語の使い分けを説明できますか?
次の2文、どちらが正しいか質問されたら、的確にこたえられるでしょうか?
・旅行へ行く
・旅行に行く
こう考えると、正式な国語教育を受けたうえで、人に教えるための教授法を学ばないと、人に教えるというのはなかなか難しいと思われます。
しかし!!
多くの人が、いざ自分が英語を習うケースになると、こんな単純明快なことなど一切忘れてしまい、「ネイティブがいい!」という発想になってしまうのです。
”ネイティブ信仰” は捨てましょう
日本人英語学習者の”ネイティブ信仰”は本当に根強いですね。
”ネイティブ”と言われる人にもあらゆるレベルがあります。
当然、教養のない人もいます。
‘She don’t….’ などと平気で言うネイティブもいます。
(実際にこれは英語の歌詞などにも時折出てくる表現ですが、一般的な教養がある人なら間違いなく眉をひそめてしまう英語です!)
もしそんなレベルのネイティブがあなたの”担任のセンセイ”になったらどうします!?(笑)
(この問題は、ネイティブの先生だけの問題ではなく、英会話ビジネスに群がる企業にも大きな問題がありますが…それはまた別のお話)
その人の教養・知性・言語運用能力は書き言葉で顕著に現れます。
日本語でも「なんじゃこりゃ?」という文章書く人いませんか?
会話ではそつなくても、文章を書かせると一発でその人の水準が分かります。
それを英語に置き換えた場合、そんな低水準な言語運用能力しか持っていない人にお金を出してまで教えてほしいとは思いません。
徒然なるままに思うところを書きましたが、「じゃあ、どうすればいの?」となりますよね(笑)
もちろんこの問題に関して、私なりの持論はしっかりとあります。
それは、「別にネイティブじゃなくてもいいでしょ?」です(笑)
海外に一度も行ったことが無くても、バリバリの英語の達人になった人たちはたくさんいます。
特に昔の人たちに多く見られます。
別にその人たちの真似をしろ!というつもりは毛頭ありません。
しかし、「何が何でもネイティブ!」というのは絶対に間違いです。
自分の力、つまり独学で語学を習得した日本人に教えてもらうという方法もあります。
そのような人たちから”日本語で”教えてもらうのが一番わかりやすい。
その方が細かいニュアンスなども伝わりやすい。
皆さんのまわりにそのような人があれば、是非教えを乞うてみるのも一考です。
最後に、英会話学校などに行く前に自分出来ることはたくさんあります。
思い切っていってしまえば、ある程度の下地なくして、英会話学校へ行ってもあまり意味がありません。
その真意は↓↓で明快に解説していますのでご興味があれば是非お読みください。
皆さんの英語学習に対する考え方が一変すること請け合いです!