ジョークは英文法事項の宝庫。
逆に言うと、英文法を知らないとジョークを堪能できないということですね。
非常にもったいない…
ということで、英文法が学べる著者厳選のジョークをいくつかご紹介します。
待たされ続けて…
レストランでお客さんが苛立っています。
Customer : Excuse me, but how long have you been working here?
Waiter : About a week, sir.
Customer : In that case, it couldn’t have been you that took my order.
このジョークにおける文法的論点は2点。
”現在完了進行形”と”couldn’t have p.p.”です。
まずは”現在完了進行形”から。
‘ how long have you been working here? ‘
何かがずっと続いている状態、つまり「継続」を表す時制が”現在完了進行形”です。
「過去のある一時点から何かが始まって、それが今現在も続いている」
そんなときネイティブは”現在完了進行形”を使います。
”現在完了進行形”は↓↓で詳説しています。
このジョークでは「ここでどのくらいの期間働いていますか?」というケースで”現在完了進行形”を使っています。
このように「何かがどのくらい続いているか」を問う場面では”現在完了進行形”です!
次に” couldn’t have p.p. ”です。
”couldn’t have p.p.” は 「~だったはずはない」という過去の強い推量を表します。
‘ it couldn’t have been you that took my order. ‘
このジョークにおいては「私の注文を取ったのはあなたではなかったはずだ」という過去の推量を述べていますね。
”couldn’t have p.p.” は↓↓で完璧です!
【日本語訳】
お客:すみません、あなたはここで働いてどれくらいですか?
ウエイター:約1週間でございます。
お客:じゃあ、私の注文を取ったのはあなたではないね。
*あえてオチの解説などという野暮なことはしませんよ!(笑)
お寝坊さんのリンカーン(?)
リンカーンについての少年AとBの会話。
A : Abraham Lincoln had a very hard childhood, he had to walk seven miles to school every day.
B : Well, he should have got up earlier and caught the school bus like everyone else!
このジョークでの論点は ”万能動詞 have”と”should+have+p.p.”の2点です。
まずは ‘ had a very hard childhood ‘ の部分。
「とてもつらい幼少時代を過ごした」ですが、特別な単語を使わずシンプルに ‘have’ を使った表現です。
こういった ‘have’ の使い方、ネイティブ英語には必須、そして超便利です!
詳しくは↓↓でご堪能下さい。
2つ目の論点、 ”should+have+p.p.” です。
これは「(過去において)~すべきだった」という後悔を表す表現です。
‘ he should have got up earlier and caught the school bus like everyone else‘
「彼は他のみんなと同じように、もっと早く起きてスクールバスに乗ればよかったのに」
という風に、実際には実現しなかったことに対する後悔を表す頻出表現です。
”should+have+p.p.” については↓↓をご覧ください。
【日本語訳】
A : アブラハム・リンカーンはとてもつらい幼少時代を過ごし、毎日学校までの7マイルの距離を歩かなくていけなかったんだって。
B : へぇー、 他のみんなと同じように、もっと早く起きてスクールバスに乗ればよかったのにね。
ナイスです(笑)
論理的過ぎて…
駅で遅れている電車を待っている乗客が駅員にいいました。
Passenger : What’s the use of having a train schedule if the trains are always late?
Station personnel : How would we know they were late, if we didn’t have a schedule?
んー、駅員のあまりに論理的過ぎる答えに脱帽してしまうジョークですね(笑)
ここでの文法的論点は ”仮定法過去” です。
駅員の ‘ How would we know they were late, if we didn’t have a schedule? ‘ の部分ですね。
「仮に時刻表がなければ、どうやって列車が遅れているってわかります?」
現実とは違うことを仮定するのが”仮定法過去”。
「現実には時刻表は存在しているが、もしなかったら…」という仮定の話です。
名前に”過去”とあるからって。決して「過去」の話をしているのではありませんよね。
あくまでも今現在のお話です。
過去形の動詞を使うから”仮定法過去”というネーミングなのです。
仮定法の理解があやふやな人の多くが、この悪しきネーミングの犠牲者であるという事実…。
”仮定法過去”は↓↓を是非ご覧ください。
【日本語訳】
お客:いつも電車は遅れるんだから、時刻表なんて意味ないだろ?
駅員: 仮に時刻表がなければ、どうやって列車が遅れているってわかります?
時刻表があるおかげで、列車が遅延しているか否かが分かるという、身の蓋もないような話(笑)
ジョークには仮定法が非常に頻繁に登場します。
逆に言うと、仮定法を磨きたければジョークにたくさん触れることです!
いかがでしたか?
英文法が分からなければ決して理解できないこれらのジョーク。
楽しく英文法を学んでいきましょう!