同じことを言うにしても、人によってその言い方は様々。
英会話や英作文においても、何を言うにしても答えは一つではありません。
とは言え、「これが一番自然かな」という一般的な言い回しはあります。
自分が作った英文が自然かどうか…
一人のネイティブスピーカーに添削してもらっても、それが本当に自然な英語かどうかはまた別の話。
64人のネイティブスピーカーの統計結果
そこでこの辞典です!
「こんな時はどういう?」と言う具合に、64人のネイティブスピーカーに協力を仰ぎ、さまざまな表現の使用頻度をデーターベース化。
著者の労力には頭が下がる思いです…。
例えば、【記憶】にまつわる表現では、「私の記憶が正しければ…」という言い回しについて、使用頻度順に8つの表現が掲載されています。
☆ If I remember right, …
◎ If my memory serves, …
◎ If my memory serves right, …
〇 If I remember correctly, …
〇 If I remember rightly, …
〇 If I remember all right, …
△ If my memory serves me right, …
△ If I remember correct, …
といった具合に、どれが一番使われるか、つまり自然な表現かを教えてくれます。
これ、すごくないですか?
普通の辞書に載っている表現をそのまま使っても、それが実際の会話で本当に使われているのか…という不確実さが常につきまとう…。
しかし、この本を参考にすれば、一発解決!
自分ひとりの力でこれだけのネイティブ英語を集めることなんてできません(笑)
ちなみに、各文の頭にある☆や〇の記号。
これは☆「一番よくつかわれる」、◎「非常によく使われる」、〇「よく使われる」、△「時々使われる」、▽「まれに使われる」、×「使われない」を表します。
☆と◎あたりの文章を一つでも多く丸暗記して、自然な英語を体の中に入れたいものです。
参考までにあと2つほど例を挙げておきます。
【計画性がある】という表現。
この表現(単語)、意外に出てきませんよね?
では、ネイティブにとってはどのような表現が自然なのでしょう?
☆ He plans for the future.
☆ He is Planning for the future.
◎ He has a good plan for the future.
◎ He thinks about the future.
◎ He is thinking about the future.
〇 He has one eye on the future.
△ He is future-oriented.
△ He is future-minded.
× He has a planned nature.
× He has plannability nature.
× He has methodicalness.
と言った具合です。
「計画性」という単語ではなく、’plan’ や ‘think’ などのシンプルな単語を駆使するのが自然なのだということがはっきりと分かりますね。
【死ぬ】
ちょっと縁起でもないチョイスで恐縮ですが、とても面白い統計が出ているので紹介します。
◎ He was killed in a car accident.
△ He died in a car accident.
この【死ぬ】の項目には「事故で」「病気で」など、さまざまなシチュエーションに分かれていますが、「事故で」でのケースの場合は上の2つしかありません。
一つは◎で、もう一つは△…
我々日本人は「死んだ」と言いたい時、’ He died’ と言いがちだと思いますが、それは「時々使われる」の△。
「死んだ」というときは、◎表現の ‘He was killed..’ を多くのネイティブは選択するという事実が分かりますね。
是非この辞典で自然な英語を体得してください!