英語を学ぶ私たちを悩ます問題の一つに、単語をいかに増やすか?というものがあります。
もちろん単語は多いほどいいわけですが、そうは分かっていてもやはり覚えるという作業はしんどいものです。
しかし、英単語はそのスペルから意味を類推できてしまうという特徴を持っています。
接頭辞と接尾辞で単語を倍増!
それを可能にするのが接頭辞(せっとうじ)と接尾辞(せつびじ)です。
ある程度の接頭辞と接尾辞を知っていれば、単語を覚える負担がグッと減るのです!
さっそく具体例で見てみましょう。
まずは接頭辞にもなり接尾辞にもなる”en”です。
この”en”は接頭辞でも接尾辞でも「中に込める」という同じ意味を形成します。
ex) enable(可能にする)⇒”able”(能力)を中に込める
ex) enrich(豊かにする)⇒”rich”(お金持ち)を中に込める
ex) enjoy(楽しむ)⇒”joy”(楽しみ)を中に込める
ex) encourage(勇気づける)⇒”courage”(勇気)を中に込める
いかがですか?
“en”が持つ感覚がお分かり頂けると思います。
次に”en”が接尾辞になったケースです。
ex) shorten(短くする)⇒”short”(短い)を中に込める
ex) strengthen(強くする)⇒”strength”(強さ)を中に込める
ex) frighten(驚かす)⇒”fright”(恐怖)を中に込める
といった具合に、”en”のイメージが分かるだけで、効率的に単語が増えていくのです。
“-able”は「可能」だけではない
では今度は別の角度から……
以下の単語の意味の違いが分かりますか?
ex) forgettable
ex) forgetful
どちらも動詞”forget”から派生した形容詞というのは想像つきますが、きっちりと意味がいえる人は案外少ないのではないでしょうか?
ポイントは接尾辞の”able”と”ful”です。
“able”は助動詞”can”と同じ意味の”be able to”などでおなじみなので、”able”は「可能」というニュアンスだと分かる方も多いでしょう。
ということは”forget”と”able”で「忘れる……可能……ん~忘れることが出来る???」となってしまい、なにかスッキリしない(笑)
この接尾辞”able”は、もちろん「可能」という意味もありますが、もう一つ「受身」の意味もあます。
これを知っている人は意外に少ないですが、このパターンの英単語は多いです!
「忘れる」という動詞”forget”に、接尾辞の”able”が付くことによって、「受身」のニュアンスが出て、「忘れられてしまう」→「印象に残らない」という形容詞になるのです!
(ちなみに、”forgetful”の方は「忘れっぽい」ですね)
他にもいくつか例をあげましょう。
ex) likable(感じがいい)⇒「好き」+「受身」=「好かれる」
ex) respectable(尊敬すべき)⇒「尊敬する」+「受身」=「尊敬される」
ex) enviable(嫉妬されるくらいいい)⇒「嫉妬する」+「受身」=「嫉妬される」
ex) regrettable(残念な)⇒「後悔する」+「受身」=「残念に思われる」
という要領です。
これで紛らわしい単語の意味も覚えやすくなりますね。
このほかにも接頭辞と接尾辞はたくさんあります。それらを紹介した書籍もたくさんありますので、是非チェックしてみてください!