「遠い」という表現は、日常的によく使うものでしょう。
「私の家はバス停から遠くて」とか「ここから駅は遠いですか?」などなど。
そのときに、日本人がまず思いつく単語が”far”ではないでしょうか?
確かに日本語の「遠い」は英単語の”far”に相当します。
肯定文では使わない
では、以下の文は正しいでしょうか?
×My house is far from the station.
「私の家は駅から遠い」といいたいのでしょうが、完全な間違いとは言わずとも、実際にはこのような言い方はしません。
この”far”を「遠い」という意味で使うときは、通常否定文や疑問文が多いのです。
たとえば疑問文の場合は……
ex) Is it far from here to the post office?
「ここから郵便局までは遠いですか?」
ex) How far is it from your place to the station?
「あなたのお家から駅まではどのくらいですか?」
そして否定文では……
ex) My son doesn’t go far from home.
「私の息子は家から遠くへは行かない」
ex) Steve didn’t say how far it was to the next town.
「スティーブは次の町までどのくらい遠いか言わなかった」
以上のように、”far”を「遠い」という意味で使う場合は、疑問文や否定文においての使用が普通です。
ただし、”too”や”quite”などの副詞を伴う場合は、肯定文で使われる場合もあります。
ex) His place is quite far.
「彼の家はかなり遠い」
では肯定文で「遠い」はどう表す?
肯定文で「遠い」を表す場合は、以下のように言うのが普通です。
ex) My house is a long way from the station.
「私の家は駅から遠いです」
このように”a long way from”がよく使われます。
具体的な数字と共に”far”は使えない
さらに、「3キロ離れている」などといいたいときにも、この”far”は使えません。
×My house is 3 kilometers far from the station.
たとえ「3キロも離れていて遠い」というニュアンスがあるからといえ、”far”を使うのは間違いです。
このようなケースの場合は以下のように言うのが普通です。
ex) My house is 3 kilometers away from the station.
“far”ではなく”away”の登場です。
つまり「数詞+away from」のパターンで覚えてください。
「私の家は駅から遠いです」といいたい時、冒頭の間違いの英文” My house is far from the station.”と言ってしまっても、ネイティブは理解してくれると思います。
「通じれば何でもOK!」という人はそれでもいいですが、出来る限り正確な英文でコミュニケートしたいものですね!