日本人がいま一つ会話で使えない文法事項の一つに比較級があると思います。
学校で一度は習うのですが、実際の会話などではどうも使えない……
今回は少しでも比較級を身近に感じてもらえる考え方をお伝えします。
シンメトリーの世界
まず、比較級をモノにするためのイメージをお伝えします。
それは“シンメトリー(左右対称)”です。
まず典型的な例文をどうぞ。
ex) He is taller than I am.
「彼は私より背が高い」
まさに「ザ・比較級」という文章です(笑)
これを2つの文章に分けて考えてみましょう。
“He is tall.”と”I am tall.”です。
そして、この2つの文章の優劣を表してやりたいのですよね。
やり方は“それを比べる要素である形容詞または副詞の形を変えて、thanで結んでやる”です。
今回の場合は、2つを比べる要素は”tall”ですから、比較級の作り方に従って”taller”にしてやって、”than”で結びます。
その結果” He is taller than I am tall.”という文章が出来上がります。
そして、英語は同じ言葉の繰り返しを嫌うので、後ろの文章の”tall”は省きます。
その結果が冒頭の英文です。
(さらに後ろのbe動詞も省略されて” He is taller than I.”という形もあります)
つまり“He is tall.”と”I am tall.”という形の同じ文章が左右に対称に存在する……
まさに“シンメトリーの世界“ですね!
比較級を考える上で、このイメージはとても大切です。
thanは接続詞
参考までにいうと、ここでの“than”は接続詞です。
接続詞とは節(文章)と節(文章)を結ぶ役目がありますよね?
まさに“He is tall.”と”I am tall.”を結ぶ役目です。
もちろん、”as~as…構文”(原級比較)も考え方は全く一緒です。
実は”as~as…構文”の後ろの”as”は接続詞なんです!
(前の”as”は副詞……でもこれは特に意識する必要はないと思います)
ex) He is as rich as I am.
「彼は私と同じくらいお金持ちです」
これにも当然“シンメトリーの世界”が存在します。
“He is rich.”と”I am rich.”という2つの文を接続詞”as”で結んでいます。
(さきほどの比較級と同じく、2つ目の”rich”は省略ですね)
もう一度言いますが“シンメトリー”ですよ!
接続詞thanとasの後ろは?
さて、やっと本題です(笑)
もう一度、前述の比較級と原級比較の例文を。
ex) He is taller than I am.
ex) He is as rich as I am.
比較の文章としては、これらは“完璧な”文章です。試験でこれを書けば100%マルをもらえます(笑)
しかし、実際の会話では接続詞thanとasの後ろの形が変わるパターンがほとんどです。
どうなるかというと、口語では接続詞thanとasの後ろは節ではなく、目的格が来るのです!
つまり、以下のようになるのが会話では普通です。
ex) He is taller than me.
ex) He is as rich as me.
これも以前お話した“学校英語と実際の英語とのギャップ”の一つですね。
(「実用英語と受験英語のギャップ」参照)
そして、この紛らわしさも比較級がいま一つ理解しきれない要因の一つなのかもしれません。
でも、今日からは「わたしは比較のthanとasの後ろは目的格しか使わない!」と決意しましょう(笑)
ということで、比較のポイントは2つ。
・シンメトリー
・thanとasの後ろは目的格
この2つを意識するだけでも、比較に対する苦手意識は減ると思いますよ!
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