唐突ですが、次の2つの日本語の文章を見てください。
「彼はそのニュースに驚いた」
「彼はそのニュースに驚きの声を上げた」
どちらも意味するところは同じですよね。
どちらを使うかは、人や場合によってさまざまだと思いますが、どちらもいたって自然な日本語には間違いありません。
動詞の名詞化
これと同じことが英語にも見られます。
先ほどの2つの文章をあえて英語にしてみると次のようになるでしょうか。
ex) He was surprised at the news.
ex) He made a sound of surprise.
1つ目で使われている”be surprised at”は、私たち日本人が英語で「驚く」といえばコレ!といってもいいくらい馴染みのある表現でしょう。
しかし、次の”make a sound of surprise”もネイティブにとってはとても自然な表現方法です。
基本動詞”make”を使って、”surprise”を名詞として使っています。
このように、動詞の機能もある言葉を、あえて名詞として使う表現方法は、英語の表現方法としてとてもポピュラーなものです。
実際の英語はこの表現であふれている
この類の例はいたるところで散見されます。
ex) He made his professional debut as a composer.
「彼は作曲家としてプロデビューを果たした」
これも同じく”make”を使ったケースですが、もちろん” debut”には「デビューする」という動詞もありますが、ここでは名詞として使っているところがミソです。
さらに「”make”+名詞化された動詞」を使ったパターンで、みなさんよくご存じものがあります。
ex) We will make a brief stop at Nagoya.
「まもなく名古屋に到着いたします」
これは新幹線のアナウンスですが、“stop”を動詞としては使わずに、”make”とからめて名詞として使っています。
その他いくつか例をあげましょう。
ex) My father showed signs of recovery.
「私の父は回復の兆しを見せた」
「回復する」と言いたいときには、動詞の”recover”を中心に考えがちですが、例のように名詞の”recovery”を使うことにより、非常に英語らしい表現を出しています。
最後にもう一つ。
ex) Beethoven is a huge influence on me.
「私はベートーベンに多大な影響を受けました」
「誰かに影響を受けた」というときに、このパターンはとてもよく聞きかれる表現です。
ご存知のように” influence”には動詞もありますが、あえて名詞として使う頻出表現です。
みなさんも、このような動詞の名詞化を探してみてください。
きっとすぐにいくつも見つかると思います!