タイトルにもありますが、改めて以下の英文を見てください。
ex) Why did you come to Japan?
「なぜ日本に来たのですか?」
ご存知の方々も多いと思いますが、これは来日した外国人に密着する某TV番組でよく耳にする質問文で、英語が出来ない(恐らく)だろう番組ディレクターが外国人に質問する際のお決まりフレーズです。
ちょっと失礼かも
この英文自体は文法的にも何の間違いもない完璧なものです。
当然、これを言われた外国人はちゃんと来日した理由を答えてくれるでしょう。
しかし、少し“キツい”響きがするので、このような言い方はしない……というネイティブもいます。
それは”why”で聞いているから。
“why”で聞いてしまうと、答えを強要しているニュアンスが出てしまうのです。
さらに「本当は来るべきじゃなのに……」という相手を責める響を感じる危険性さえあるという人もいます。
確かに、日本語で考えても「なぜ来たの?」と言われると、直接的過ぎて少し圧迫感を感じてしまいますよね。聞かれた人の中には「オマエの知ったことか!」とか「余計なお世話だよ」と思う人もいるかも(笑)
makeを有効活用
ここで登場するのが基本動詞の”make”です。
ex) What made you come to Japan?
これは“make”の使役用法ですが、直訳すると「何があなたを日本に来させたのですか?」となります。
このように、人以外のものを主語にする構文を「無生物主語構文」といい、非常に英語らしい表現方法です。
このパターンはとても便利で、さまざまなことを表現できます。
ex) This medicine will make you feel better.
「この薬を飲めば気分がよくなりますよ」
これも直訳すると「この薬はあなたが気分良く感じるようにするでしょう」です。
別に薬自体に意思があるわけではありませんが、まるで薬が直してくれるように表現するのですね。
bringもあります
このように”make”を使うことにより、”why”で尋ねるほど直接的なニュアンスは減ります。
しかし、まだ相手を責めるニュアンスが残る……というネイティブもいます。
そこで最終兵器をご紹介します(笑)
ex) What brought you to Japan?
「連れて行く」の”bring”を使って、「何があなたを日本へ連れてきたのですか?」という聞き方をすれば、責める感じはなくなります。
もちろんこの”bring”の使い方も「無生物主語構文」ですよ!
よく英語でメールなどを書いているときに、「あ~、なんか“I”とか”You”とか人ばかりが主語の文章ばっかりだな……」と感じたことはありませんか?(笑)
そんな時は「無生物主語構文」で言い換えられないか考えてみてください。
自然な英語を目指すなら、避けて通れないのが「無生物主語構文」です。
今回紹介した”make”や”bring”の他にも、まだまだ挙げればキリがないほどこの構文を取れる動詞はあります。
少しずつご自分のバリエーションを増やしていってください!