今回は助動詞の”will”です。
私たちがこの”will”について学ぶとき、「willは未来のことを言う助動詞で、意味は“~でしょう”、“だろう”です」というふうに習います。
しかし、これを読んでいるみなさんは、たった今から↑↑の説明をきれいさっぱり忘れてください!!
まず覚えるべきことは、”will”は主語の強い意思を表す助動詞ということです。
ポイントは「意思」
元々、”will”は名詞で「意思」という意味ですし、さらに「遺言」という意味もあります。
「遺言」は亡くなる人の「意思」を書き連ねたものですよね。
そこからも分かる通り、いづれにしても”will”には「意思」が現れます。
さらに、「これはこれから先の(今から見て未来の)お話ですよ」ということを明確にする働きも併せ持ってます。
間違っても、我々が習った「~でしょう」「~だろう」という、推測の意味は本来ありません!!
論は証拠で、以下の文章見てください……
ex) After I finish my homework, I will help you.
これを学校では、「宿題が終わったら、あなたのお手伝いをするでしょう」なんて訳します。
自分のことなのに「するでしょう」って……するのか、しないのか、どっちやねんっ!(笑)
これこそ、「あなたのお手伝いをしますよ!」と、この先の自分の意思を表明しているのです。
もう一つ……
ex) My son will be seventeen next week.
これを「私の息子は来週17歳になるでしょう」なんて言わない……
これも、なるのか、ならないのか、どっちやねんっ!(笑)
もちろん、ずばり「来週17歳になります」と言い切っています。
このように、学校英語で習った「~でしょう」「~だろう」という考え方は一切忘れて構いません。
“will”は「意思」
強いニュアンスを持っているということをお忘れなく!
“Will you~?”は強い
今度は別の角度から……
恐ろしいことに、学校の教科書には平気で以下のような文章があります。
ex) Will you open the window, please?
訳として「窓を開けてくださいませんか?」とある……
「”Will you ~?”は人にものを頼む時の定型表現」と教えられます……
でもこんな依頼の仕方、私は恐ろしくて人にできません……
だって”will”は「意思」ですから、この文章は「あなたに窓を開ける意思はあるか?」って聞いているんですよ!!
最後に”please”つけて、ちょっと丁寧に……なんて、何の効果もありません(笑)
ですから、普通は依頼の文で”Will you~?”は避けます。
強すぎるんですね。
未来表現は使い分ける!
この根本が分かれば、よく間違う「未来の3兄弟」である”will”、そして”be going to”と”be doing”の違いも明確になります。
“be going to”と”be doing”については、今後に譲るとして、学校で習ったあの恐ろしい公式……
「”will” = “be going to”」
もう、恐ろしくてグーの音も出ません(笑)
↑↑は間違っても「=」なんかて結べませんからね!
先んじて”be going to”の意味するところを言うと、これは以前から予定していた・決めていたことを言うときに使う表現。
ですから以下2文は完全に意味が違います。
ex) I will talk to him tomorrow.
ex) I am going to talk to him tomorrow.
“will“を使った最初の方は、この文章の前に何かしらのやりとりがあって、「わかった、じゃあ、明日彼と話すよ」という感じで、その場で決めた自分の意思を表す文章です。
下の”be going to”の方は、明日彼と話すのが以前から決まっていたということが伝わってきます。
ですから、同じ今から先(未来)のことを言っていても、決して「=」ではありません!
ネイティブはしっかりとこの2つは使い分けます!!
さらに、”will” に対しての日本人の悪しき勘違いは↓↓の記事で!