「この動詞の後ろは ‘to do’?それとも ‘doing’?」
これ、英語学習者が悩まされる問題の一つですよね。
楽な覚え方はないのでしょうか?
例えば、動名詞を従える動詞を覚えるゴロ合わせ(後程紹介しますね)なんかもあったりします。
しかし、ネイティヴが持っているイメージを理解できれば、どちらを使うべきか感覚的に、そして瞬時に分かってきます。
これは英語という言語の神髄にもかかわってくるテーマなので、じっくりと読んでくださいね。
みなさんの英語に対するセンスが一気にアップすることをお約束します!
「動詞+動詞」という形はNG
まずは大前提から。
動詞の後ろにまた動詞を置きたい場合、そのまま「動詞+動詞」という形は基本的には出来ません。
(口語で”Come see me.”などはありますが、本来”Come and see me.”の”and”が省略された例外です)
基本的には”to do”(to不定詞)、もしくは”doing”(動名詞)の形で置いてやらなくてはいけません。
どちらの形を従えるのかは、動詞によって異なる…だから悩むんですよね(笑)
全部で4パターン
さらに厄介なのが、動詞によっては「”to do”も”doing”も両方取れる」ものもあったりします。
さらにさらに、「両方取るが、それぞれで意味が変わる」や、「両方取って意味も同じ」という動詞があったり…と混乱を極めます(笑)
改めて整理すると以下の4パターンです:
①”to do”を取る
②”doing”を取る
③両方取るが意味が違う
④両方取るが意味は同じ
今回のPart 1では、まず”to do”と”doing”それぞれの考え方のコア部分を学びます。
それだけで、かなり英語に自信が持てるようになるはずです。
では、詳しく見ていきましょう!
“to” は不確定な未来指向
そもそも”to do”の”to”は、元々は前置詞の”to”から来ています。
前置詞の”to”は皆さんご存知のように「~へ」という方向を表しますよね。
ex) I’m going to Tokyo next week.
「来週東京へ行きます」
“to do”の”to”も前置詞の”to”が起源であるということは、”to Tokyo”「東京へ」と同じく、”to do”「doへ向かって」と解釈できます。
つまり、”to do”は「doへ向かって進んでいる」という発想です。
そして、ここがとても大切なポイントなのですが、「”これから”doへ向かう」という考え方が根底にあります。
この考え方から、“to do”(to不定詞)は不確定である「未来を指向する」と言われます。
例文で見てみましょう。
ex) I want to see her so much.
「彼女にメチャクチャ会いたい」
泣く子も黙る”want to do”ですよね(笑)。
“want”の次に動詞を持ってくるときは”to do”…というのは、誰でもが機械的に覚えていますよね。
しかし、これも「”to do”は未来指向」という考え方に照らせば…
“see”するのはこれから → これから”see”するという行動がwant(欲しい) →だから”to see”になる
というロジックが隠れているのです。
もう一つ…
ex) Eric decided to take a walk to the station.
「エリックは駅まで歩いていくことに決めた」
こちらも語法としては”decide to do”です!
と言ってしまえばそれまでですが(笑)、こちらにも「”to do”は未来指向」の考え方がはっきりと出ています。
“decide”は「決める・決心する」ですが、当然ながら「”これからすることを”決める・決心する」ですから、”decide”の後ろには”to do”を持ってこなくてはいけません。
なんとなくこの感覚がつかめてきましたか?
“doing”は確定的な現実指向
それに対して、“doing”は確定的な「現実指向」です。
“to do”と”doing”の比較で有名な”remember”を使って説明すると非常に分かりやすいと思います。
“remember”は後ろに”to do”と”doing”の両方を取れる動詞です。
まずは”to do”の方から。
ex) Please remember to lock the door.
「ドアの施錠を忘れないでね」
はい、”remember to do”なので「未来志向」ですね。
つまり、「これから施錠する」ということを「思いだしてね→忘れないでね」という意味合いです。
「施錠する」のはこれから、つまり”不確定な未来”なので”to do”を従えるのです。
対して、”doing”は「確定的な現実」を指向します。
次の文章をご覧ください。
ex) Do you remember locking the door?
今度は”remember doing”です。
意味合いとしては「(過去に)施錠したこと」を「覚えてる」です。
その疑問形なので「施錠はした?」となるわけです。
過去の出来事は既に確定しているので「確定的な現実」を指向する ‘doing’ を使うのです。
いかがですか?
以上が”to do”と”doing”の使い分けの根幹です。
to do =不確定的な未来志向「これから~する」
doing =確定的な現実思考「実際に~する・した」
まずはそれをしっかりと押さえれば、英語がより見えてくるはずですから。
ちなみに、動名詞”doing”を従える動詞の覚え方として有名な語呂合わせがあります。
↓↓↓で紹介しているので是非ご覧ください!