先日、親戚の中学生に英作文を教えていたところ、次のような英文をこしらえました。
X Please help my homework.
「宿題を手伝って!」という文章ですが、これは不適格な英文です。
問題は基本単語である”help”の使い方にあります。
実際に多くの日本人が同じ間違いを犯してしまうのではないでしょうか?
今回はこの超基本単語である”help”の使い方をスッキリと解説いたします!
“help”の目的語には「人」しかこない
まず大前提として、“help”の目的語には基本的に「人」がきます。
“help”の根本的な意味は、あくまでも「人を助ける」です!
これは、英語のそもそもの発想を知る必要があり、英語では「動詞の目的語には動詞の動作や作用を受ける相手や対象がくる」という大原則があります。
ですから、”help”の目的語として”my homework”を入れてしまうと、”help”が及ぶ対象が”my homework”になり、「宿題自体が助けられる」という妙な感じになってしまうのです。
日本語では「宿題手伝って!」などと言えてしまいますが、それに引きずられてしまってはいけません。
紛らわしい語法として、よく引き合いに出される”rob”(盗む)も、この発想が分かっていればスッキリと理解できると思います。
ex) The gang robbed him of all his possessions.
「ギャングは彼の全ての持ち物を奪った」
このように”rob”の目的語には「人」です。
覚えるべき語法としては、”rob 人 of 物”です。
日本語発想だと「物を盗む」なので、“rob all his possessions”などと考えてしまいがちでよね。
しかし、こちらも”rob”の原義が分かれば納得できます。
“rob”の原義は「人から身ぐるみはがす」というもの。つまり「追いはぎ」的な感じですね(笑)。
衣服をはぎ取る相手は「人」ですから、”rob 人”になるのですね!
基本的な語法は”help 人 to do”
次に”help”の語法を見ていきましょう。
“help”は基本的に”help 人 to do”という使い方をします。
ex) Will you help me to move this table?
「このテーブル運ぶの手伝ってね」
このように“help 人 to do”が基本です。
ただし、現在では”to”が省略されるのが主流で、日常会話ではほぼ100%に近い割合で省略されます。
ex) Will you help me move this table?
アメリカ人の中には「これまでtoを入れたことなどない」「入れるとむしろ不自然に聞こえる」という人もいるほどです。
ちなみに、日常会話では「人」も省略されて”help do”という形もよく使われます。
ex) Will you help move this table?
“help 人 with 物”も覚えておきたい!
もう一つ”help”の語法として覚えておきたいのが、”with”を使ったもの。
ex) She helped me with my homework.
「彼女は僕の宿題を手伝ってくれた」
“help 人 with 物”もよく使われるパターンですから是非押さえておきたいですね。
いずれにしても、”help”の後ろには基本的に「人」が来るということをお忘れなく!